seasoning

本日の学び。
棚橋弘至選手はヘアセットにまぁまぁの時間を割いている。

 

311の翌日、余震とTV画面の辛さにへこたれて子どもと公園へ出かけた。

その後の原発問題を思えばあの日はまだ呑気なものだった。

それでも地震被害、津波被害でみんな相当いろいろなものを削られていた。

 

近所のスーパーの前を通りかかったら、時間をずらして開店する予定だという。

え~?! こんな状況で。。。

こんな状況だからこそ無理をしてくれているのだろう。

 

凄いね~。

今日からここのスーパーはさんづけで呼ぼう、と子どもと約束する。

 

せっかくだからアイスを買って帰ろうかと開店を待っていたが

なかなか開きそうにもない。時々店員さんが出てきては謝っている。

いえいえ、別にたいした用もないし本当は買う必要ないものなので …

 

いつになったら開くんだ。ずっと待ってるんだ。こっちは客だ。

子どもにはまだ刺激が強い言葉が聞こえてくるようになり、

そっと人混みからはずれてベンチに座る。

 

そんな言い方ないでしょう。

文句を言う年配の方に若い女性がくってかかる。

自分が言われた訳でもないのに強いな若い女。いいぞ。

 

孫のような年齢の女に正論を言われ悪態をつきながら去っていった後、

(本来、正しくある事に年齢も性別も関係ないはずです)

女性と小さな女の子が残り、なんとなく気まずい雰囲気。

突然の大声には驚いたけれど彼女は何も悪くない。

 

あなたの言った事は間違っていないと思うわよ。

私もそう思ったもの。口に出すか出さないか、だけ。

 

そう声をかけた彼女は遠目に見たより更に若い。

こんな若い女の子がこんな状況で、こんな小さな女の子を守っているのか。

お母さんはしっかりしなくちゃって言われるし、自分でもそう思うけど、

私達生まれつきお母さんだった訳じゃないんです。

理解も正解も何もない。不安があっても止まれないから走っているだけ。

 

「パパの実家が大船渡で …」

それは … 今、最先端の話題 。。。

「じぃじもばぁばも誰にも連絡がつかなくて」

「パパは仕事休めなくて」

飲食業にお勤めの御主人は今もお仕事に行っているという。

「自分の親が生きているかもわからないのに働いてて」

「そんな人もいるのに」

途切れ途切れに言いながら泣き出す彼女の頭を撫でる。

いい子いい子。頑張っててえらいぞ。

 

冷蔵庫の中身が寂しくなったので明日はスーパーに行っていいですか?

 

 

 

「seasoning」 日食なつこ