若い頃は、天才的な閃きとか圧倒的な才能のようなものに憧れたり、
人に対してもそれを求めていたような気がする。
持つ人々の孤独や焦燥に目を向ける事はなかった。
何だかんだいっても、人の下にいる方が生きるのはラクなのだ。
憧れたり尊敬したり、体よく肩代わりさせる方法はいくらでもある。
熱狂だけが人の心を動かす訳ではなく、静謐なたたずまいや、
影のような小さな揺らめきにも心惹かれる瞬間はあるだろう。
光の輝きが美しいように、闇の中の煌きも同様に美しい。
あなたの人生には何かしらの意義と、未来へ繋がる道がある。
たとえそれが、忘れ去られてしまう類のものであったとしても、
あなたが生きている事にはそれだけで価値があると私は思っています。
「この指止まれ」 SHADY DOLLS