しぬまえにおじいさんのいったこと

あの時のような想いを

持ち続けることはできないし

いずれ遠い記憶となるだろう

必ず訪れる未来が淋しくて呆然としている

 

 

 

わたしは かじりかけのりんごをのこして しんでいく
いいのこすことは なにもない
よいことは つづくだろうし
わるいことは なくならぬだろうから
わたしには くちずさむうたがあったから
さびかかった かなづちもあったから いうことなしだ