「泣いた赤鬼」

有名な昔話や童話の改変が行われているようですね。

アンパンマンも何か言われていたらしいし、

そんな事が気になる人もいるんだな~と思いつつ、そういえば

私も子どもの頃にちょっと気になった事があったなと思い出しました。

 

赤鬼はなぜ人間と仲良くしたいのだろう ?

青鬼という優しいお友達がいるのに。

 

鬼という強者の立場から、怖くないから仲良くしようって

今でいうところのパワハラってやつじゃない ?

大人に「言いたいことがあるならはっきり言いなさい」

と言われて、言いたい事を言える子どもはそんなに多くはないだろう。

鬼が人間と仲良くなりたがるのは、オジサンが女子高生と

仲良くなりたがるのと、似てない ?

童話のなかで鬼は何かと悪者にされがちなのに、

この赤鬼はわりと好待遇なのなんでなん ?

 

優しく常識的な青鬼は赤鬼に協力して、そっとそばを離れて

きっと他の鬼仲間と鬼ライフをエンジョイしていることだろう。

自分を大切にしてくれない相手と過ごす時間は無駄。

赤鬼くんは青鬼くんに愛想をつかされたんだよ。

身近にある大切なものに気がつかない鈍感なキミだから。

 

泣くな赤鬼。泣いても状況は何一つ変わらない。

 

「泣いた赤鬼」 浜田廣介