「母性の画家」と呼ばれているウジェーヌ・カリエールです。
「セピア色の背景に対象がぼんやり浮かびあがるのがカリエールスタイル」
って書いてありました。そうか、ぼんやり、なのか。
どの絵もセピア色。同じような色だけを重ねて成立させるのは凄い気がする。
ぼんやりの中に光も見える。暗いトーンなのに少し幸せそう。
初期からフランス国家に買い取りされていたり、子どもが早逝してはいるが、
画家平均でいうと幸せな人生を歩んだ人のようだ。破天荒な逸話もない。
「若い女性の頭部」というのは珍しく顔立ちがはっきりしている。
頭部といっても、普通のバストアップショットの肖像なので
「若い女性の肖像」でよくないだろうか ?
周囲がカリエール夫人の肖像ばかりなので、恐妻家疑惑をでっち上げてみる。
収蔵品コーナーも充実。ゴッホの「ひまわり」があります。バブルの象徴。
「ひまわり」は貸さないんですかね。いいんですよ、貸さなくても。
2016年9月10日~11月20日 東郷青児記念損保ジャパン日本興亜美術館