終戦から73年。
戦争経験者が少なくなり、歴史に刻まれなかった人々の
体験が語られる機会は減るばかりです。
戦争中でも、人々の生活には普通の生活者の幸せもあった、
という当たり前の事実に、途方に暮れるばかりである。
生まれてきた意味、生きてきた証を残したくなる思いは、
深い悲しみと小さな希望なのですね。
最近よく耳にする「ブラック・ツーリズム」という言葉に
気持ちがモヤモヤする理由が少しわかりました。
人々の生きてきた証、保存に努めた人々の熱い思いがある、
「負の遺産」という側面だけで捉えてはいけないように思います。
「平和」は願ったり、祈ったりするだけではなく、創るもの。
わりと望まれているはずのものなのに、努力しないと維持出来ないのは何でなんだ。
2018年8月18日 朝日カルチャーセンター朝日JTB・交流文化塾
「いま、戦争を描く 原爆、太平洋戦争、浮浪児の取材の現場」 講師 石井光太