「ハウルの動く城」

出産予定日が近づいた頃、

「産まれてからの方が大変だから、何かやりたい事をやっておくがいい」

と諸先輩方にアドバイスをいただき、とりあえず夫を伴い映画館へ。

 

この映画の主題歌は作詞が谷川俊太郎さんで、夫にそう言ったら

「知らない。有名な人?」と聞かれギョッとする。

この世に谷川俊太郎を知らない人間がいるのか !

驚きのあまり、その場で出産しそうになりました。なりません。

夫は生粋の理系人なので、こういう話は全く通じないのです。

いつもならばそう思えたのですが、妊娠中の精神的に不安定な時期だったので

( 私は妊娠してから子どもの顔を見る瞬間まで、この世の全てが憎かった残念妊婦 )

夫の事を得体の知れない化け物のように感じました。今でも少し気味が悪い。

 

おかげで映画の内容はほとんど覚えておらず、主人公がヘタレの魔法使いに

恋をする話で、コイツのどこがいいのか ? それが「恋」だから ?

という感想しか持ちませんでした。よくわからない恋の話。そんな印象の映画。

カルシファーの声って若人あきらだよね ?」

「子どもの名前、マルクルにしようかな」

と夫に言ったのは覚えています。マルクル可愛い。

あと「賠償千恵子はさくらの方 ? アントニオ猪木の元奥さんの方 ?」

と夫に聞いたような気がします。いつもどっちかわからなくなるんだよな。

 

どうでもいい思い出話はおいといて、映画の話。

主人公のソフィーが初対面のハウルに、ピンチを救われていました。

そのうえ、空中散歩までさせてもらっちゃって、こりゃ惚れるわ。

その後も、好きになっちゃうでしょエピソードが次々と …

私の目が節穴だったみたいです。再見してよかった。疑問が解消されました。

 

「明日世界が終わるとしたら何をするか」という質問に、

「きっと何もできない」と答えた人をいいなと思い、今でもそういう人が好きです。

口が悪い人ほどナイーブだったり、饒舌な人ほど秘密が多い。

 

フライパンが大きくなったのは魔法の力なのかしら。

最初はベーコン1枚で、もう1枚追加したらいっぱいじゃないかな …

っていう大きさなのに、最終的にベーコン3枚、目玉焼き6個焼いてます。

 

監督:宮崎駿 日本 2004