対談 谷川俊太郎 × 大岡玲

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憧れの人に会いに行こうシリーズ。

対談とサイン会もあるそうだ。行かねば。

 

展示の方は直筆の詩稿ノートがあったり、

堀口大學小林秀雄高村光太郎、などなど著名人の

直筆葉書が展示されていて、ほほぉ~っとなる。

作品はあまり好みではないのだが、三島由紀夫の葉書に見入る。

いい方だな、と。

 

今まで発行された絵本の原画の展示がたくさんあった。

子どもが小さい頃一番のお気に入りだった「もこもこもこ」の

原画が見られて嬉しい。色がとても綺麗。

こんなに綺麗な絵だったのかと見つめる。

どんなに印刷技術が進んでも、この美しさは再現できない。

うちの子は絵本を読まない子だったけれど、この本は1頁毎に

ひっくり返って爆笑しながら、声に出して読んでいた。

危ないから布団の上以外で読んではいけないルール。懐かしい。

 

対談は、大岡玲さんのリードでとても面白く進んでいく。

時折、大岡さんからのお願いというテイで、谷川さんに朗読をしていただく。

グッジョブで~す。

「すばる」に掲載された「近代十四行詩」も朗読された。

 

「居酒屋のトイレに貼ってある詩」問題が大岡さんより提議。

そういえば貼ってあるなあ、と思いつつ

「あれって詩だったんだ」と初めて気づく。

「書」なのかと思ってました。デザインとして書いてある文字、

書かれている言葉自体には意味はないのか、と。

 

「言葉」について、いろいろ深く考えさせられる。

日頃、気になっていたことに、ズバリと回答をもらえたような気がした。

言葉は、発した意味と、受け取られる意味に相違が生じる場合もある。

谷川さんの「言葉を信用していない」という言葉に深く感じ入る。

 

質問コーナーで、質問ではない発言をしている方がいて、

多分、普段はとても知的な方だと思われるのですが、

何を言いたいか自分でもわからないような状態になっているご様子。

感情が溢れてしまっていて、とてもよかった。

わかります、わかります、と遠くから心の中で握手する。

谷川さんの詩と共に生きられることは、大変な喜びであります。

 

ショップで書籍を購入すると、サイン会に参加できるらしい。

持っている本以外欲しい本がなくて、どれにするか迷う。

「62のソネット+36」の文庫発見。こんなの出てたのか。

やっぱり、私は62のソネットが一番好きだ。これにしよう。

 

2016年9月25日 大岡信ことば館 谷川俊太郎展・本当の事を云おうか・