「クロエ」

以前は利重監督の作品が大好きだった。

文芸坐にトークショーを見に行ったような、

「見えない」を見たのはユーロスペースだったかな。

ZAZIE、エレファントソング、BeRLiNは何度も見たけれど

この映画はあまり好きじゃなくて1回だけしか見ていない。

それ以来、利重作品は一度も見ていない。

 

主役はいつも通り、薄ぼんやりしたつかみどころのない青年。

よく言えば優しくてイイやつ。

ヒロインもいつも通り、素っ頓狂なことを言ったりやったりする、

ちょっと不思議ちゃん。プラス奇病持ち。

いつものように「都会のカタスミ」な設定ですすんでいく。

今の日本では存在しえないユートピアだと思います。古い映画です。

 

主人公の周辺ではダメな人たちが一所懸命生きてて、

人に対する優しい視点がよいです。みんな一生懸命で優しい。

でも、いろいろとダメです。うまくかみあわない。

突拍子もない行動に出るのな。突然あふれちゃう人たちが。

限界に達する前に、日頃から小出しにした方がいいと思います。

 

映像が凄くきれいな映画です。

 

監督:利重剛 日本 2001