「海街 diary」

子どもはそんなに早くからしっかりしなくてよい。

 

日本の子育て事情。

育児関係にも流行があるので、うちの子の頃の話。

自分の事は自分で。自立心を育てる。親は根気よく待ち見守る。

「しっかりしたお子さん」これが一番の褒め言葉。

当然のように落ちこぼれる我が息子、いや親子そろって。

 

幼稚園児の子どもを連れて行った韓国旅行。

なかなか靴を履けない子どもを、根気よく見守る母。

レジのオモニが飛んできて靴を履かせてくれる。

コートを着てボタンを留めようとしていると

通りすがりのアボジがボタンを留め、フードまで被せてくれる。

育児放棄をしている母親みたいな私が取り残される。

 

そんなに急がなくても、そのうち出来るようになる。

子どもは思う存分大人に甘えていればいいのだ。

子どもでいられる時間は、そんなに長くない。

 

子ども時代が、のびのびとして楽しくてって大人の幻想ではないか。

子どもの日々って結構大変だと思うけど。今も昔も。

幸せな子ども時代を過ごした人が、そんなに多いのだろうか。

私は子どもの頃より今の方がいい。嘘、もう少し若い頃がいいかも。

 

大人は何でこんなに子どもにいろいろ押しつけるのだろう。

庇うようなふりをして。思いやるようなふりをして。

 

この家、家の中、蚊だらけ、虫だらけだろうな。

 

監督:是枝裕和 日本 2015