日々のこと。

すべては、いずれ思い出になります。

子どもと加納さんと私。

最近、うちの子どもが加納真実さんを好きらしい。

 

小学生になってから、女の子の名前を口にしなくなった。

隣の席の子、〇〇君のこと好きな子、出席番号が後ろの子。

知るか、そんなの。名前を言えよ。

先生の名前すら口にしたことがない。

新学年になって、今年の担任の先生誰なの ? って聞いたら

「知らない。まだ明らかにされていない」と言われたこともある。

明らかに嘘だ。

初日に生徒に自己紹介しない先生なんているわけない。

今年は初めての男の先生だから、何度も名前を教えてくれる。

ちょっと変わった、読みにくい名前の先生だ。

覚えられない。むしろ教えないでほしかった。

加納さんのことだって、ついこの間まで「大道芸の人」

って言ってたはずだ。

それなのに、いつのまにか「加納さん」と呼んでいる。

 

一人で買い物ができない。知らない人と話すのが嫌だからだ。

ほしいものがあっても、お金を渡すから自分で買っておいで

って言うと、「なら、いらない」と言う。

今のところ、自分で買うのは大好物の今川焼だけだ。

そんなに好きか、今川焼。

それなのに、加納さんには自分で投げ銭を渡しに行く。

握手してる。なんか話しかけてる。驚きの光景の連続だ。

 

「どっちが投げ銭渡しに行くの ?」と気にしている。

君が渡しに行くがいい。行きたいんだろ ?

でも、まさか3回とも行くと思わなかったよ。

3回目は「後から行くから」ってね。

何で ? 遅れると混むよ ?

人ごみにまぎれてよく見えなかったけど、何か渡してる。

手紙 ? まさかね、作文嫌いな君が手紙なんて書くはずない。

ここは、気づかないふりをするのが、武士の情けってやつ。

でも、そこは好奇心が勝つ私。

だって、ほら、私、武士じゃないし。

聞いたらあっさり教えてくれたけど、

ふつうあんまり渡さないと思うな、ソレ。